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プロフィール

KATIE

Author:KATIE
職業:普通に勤め人(SE)
属性:ツインテール+絶対領域
さらに狭めるなら、金ツ黒リが最萌だがそれを上回るフィーナ様の魅力には流石としか言い様がありません(笑)

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旋律その4「新たな出会い~世界との対面」
AM4:30。日が高くなったとはいえ5月のこの時期は未だに薄暗い。
そんな朝靄の掛かる朝霧家・・・
「ふぁあああああ・・・あれ?俺どうしてこんな時間に起き・・・・・・ああああああ!?」

トッ、タタタタタタタタ・・・・・ダッ!
「はあ、は、はぁ・・・・・・お、遅くなりました・・・」
肩で息をしつつ、階段を静かに降りた達哉。上下は黒のトレーニングウェアに身を包んでいた。
対する和真は、この時期の未明ではまだ寒い黒のタンクトップに同じく黒のロングスパッツ。
更に左手には通常より短い『木刀が二本』・・・

「・・・いや、気にするな・・・って始まる前からヘバッてどうする?」
「だ、だって・・・兄さんの鍛錬サボるとお仕置が・・・」
「・・・・・・冗談だったんだが・・・まあ、お前が受けるなら俺は構わないが」
「へ?・・・・・・じょ、冗談って!?」
「いや、お前は今年受験生なんだから、普通に考えれば
『俺の仕置きメニュー』をこなすのは不可能じゃないか?
勉強で遅くまで起きていれば・・・」
「兄さんの冗談は『冗談』に聞こえないよ!!!」
「むぅ・・・アルバートさんから『お前はもう少しウエットに富んだトークをしろ』
と言われて、ネットでそれっぽいのを調べたのだが・・・」
「一応聞くけど・・・・・・何処のページ?」
「ん?『鉄〇DA〇H!』とか『ロ〇ブー』だが?やらせが無い直球勝負で俺は嫌いじゃないな・・・」
「なんでやねん!?」

どっかズレてる朝霧家の長男だった・・・


旋律その4「新たな出会い~世界との対面」
AM6:00・・・リビング

「おはようございます・・・・・・って和真さま、お早いんですね?」
「ああ、おはようミアさん。
いや、俺は鍛錬の都合で、家ではこれくらいに目が覚めてしまうんだ・・・起こしてしまったか?」
「いえ、私も大体これくらいですから。では覚えておきますね・・・・・・あの・・・こちらは達哉さまですよね?」
一瞬怪訝そうな表情を浮かべたミアがリビングのテーブルで突っ伏している達哉を見つける。
疲労困憊で・・・・・・寝ている。

「朝食までは寝かせてやってくれないか・・・・・・少々無理をさせたみたいでね」
「はあ・・・・・・」

「おはようございます」
「おはよう、レティシア・・・・・・早いな?」
ミアに遅れること、数分。レティシアもリビングに入ってきた。既に昨日の服に着替えている

「はい、りんご亭ではもう少しくらいで朝ごはんでしたから・・・あ、ミアさん。おはようございます」
「おはようございます、レティシアさま。ではわたしは姫さまの御支度を手伝いに行きますので」
「ああ・・・・・・ミアさん、解らない所とかあったら遠慮なく言って」
「はい!ありがとうございます。昨日、さやかさまから大体の位置は教わりましたから大丈夫です」
「そうか・・・こちらはフィーナ姫の身支度が終わるまでには朝食も準備しておくよ」
「すみません。お願いしてもよろしいですか?」
「了解。任されました」

「おはよ~~~~」
更に数分後、麻衣も入ってくる・・・・・・まだ、半分寝ているようだ

「こら麻衣・・・いい年の女の子が寝ぼけたまま、人前に出るんじゃありません」
「あー和おにいちゃん・・・おふぁよ~~~」
「ふぅ・・・相変わらず我が家の女性陣は朝が弱いな・・・」
フライパンに火を掛けつつ、冷蔵庫の中身をチェックする和真。
久しぶりとはいえ、そこは朝霧家の(二分の一)料理番。
既にある程度の献立は出来ている・・・

「む~~~~・・・・・・あれ?何でお兄ちゃん、リビングで寝てるの?」
「ああ、朝錬連れて行ったらツブレた」
「あはは・・・・・・和お兄ちゃんの鍛錬って『普通』じゃないから・・・」
「・・・・・・サボっていた様にも見えるがな」
「う~ん・・・でも、朝の走りこみはちゃんとしていたよ。大体・・・5時半には」
「そうか・・・・・・なら、その時間を合わせてメニュー作るか」
油を引いたフライパンにベーコンを敷いて軽く焼き、卵を落とす・・・
脂の焼ける香ばしい匂いがリビングにも届く

「お、お手やわらかにね」
「ああ、そうだ麻衣。今日の部活は?」
「え?多分・・・いつも通りだよ・・・って?もしかして・・・」
「ああ・・・久しぶりに『いつもの伴奏』に付き合う」
「やった~♪終わったらすぐに帰るからね!」
麻衣もキッチンに入ってシンクにあるレタスを千切り、既にまな板の上にあった
プチトマトと共にサラダボウルへ入れていく



「あの・・・」
「ん?どうした?」
「和真さんって・・・何か音楽を嗜まれているのですか?」
「まあな・・・・E・フルートを少し」
「はい!こー見えても和お兄ちゃんは・・・」
「待て、麻衣・・・・・・それは」
「あ、ごめんなさい・・・」
「え?」
「いや・・・・・・ま、妹と楽しむぐらいには入れ込んでいるかな」
「そうなんですか?・・・あの、機会があったらお聞かせ願えませんか?」
「構わないよ・・・・・・今日の仕事にも依るだろうけど、麻衣と一緒に行こう」
「ええ!?和お兄ちゃん、恥ずかしいよ・・・・・・」
「何言っているんだ?今や吹奏楽部の『ダブルエース』だろ?」
「うー・・・でも・・・」
「・・・『まだ』難しいか。解ったよ・・・・・・暫くはお預けだな」
「うん・・・ごめんなさい・・・」
「気にするな」
「私も気にしていませんから」
「あ、でもでも。今度はちゃんと聴けるように練習してからにするから」
「はい。楽しみにしています」

「よし。朝食上がりだ」
食パンをトースターに入れてスイッチを入れ、同時にコーヒーメーカーに水を流す

「じゃあ、食器の配膳はわたしがしておくよ」
「あ、私もお手伝いします」
「あ~ありがとうレティシアさん。じゃあ、和お兄ちゃんから目玉焼き受け取って」
「はい」
「あー麻衣、こっちは俺達でやるから達哉を起こしてやれ。それと・・・」
「あ、お姉ちゃんの・・・」
「『そういう事』だ・・・頼む」
「うん。お任せ」
「?あの、そういうことって・・・」
「直ぐに分かる・・・」

更に数分後・・・
「おはよ~う~ございま~す」
「あ・・・・・・さやか・・・さん?」
「姉さんお早う・・・・・・って相変わらずだね」
久しぶりに見た従姉の寝ぼけ姿・・・・・・これを見なければ、何となく帰ってきた気がしない



「はいお姉ちゃん、お茶」
「ありがとう~麻衣やん」
「「やん??」」

コクコクコク・・・・・・・
「ふぅ・・・・・・朝はやっぱりこれよね~」
「お早う姉さん」
「お姉ちゃん、おはよう」
「おはようございます、さやかさん」
「あ・・・・・そうか・・・おはよう麻衣ちゃん。
おはようレティシアちゃん・・・・・・おはよう、和真くん」
「ああ・・・・・・お早う姉さん・・・朝食作って、こーして過ごして、やっと帰ってきた感じがするよ」
「そうね・・・これから賑やかになるわね」
「うん」
「あ、あの・・・よろしくお願いします」
「そんなに畏まらなくていいわよ?出来れば、もう少し気軽にしてくれると嬉しいかな?」
「は、はい!頑張ります」

「ううう・・・」
「あ・・・お兄ちゃん起こすの忘れてた」
「あらあら?」
「これは・・・・・・うっかりだな」
「あ、あの~・・・・・・た、達哉さん起きてくださ~い」

「おはようございます」
達哉が起きるのとほぼ同時にリビングにフィーナと手伝いに行っていたミアが入ってくる。
その姿は・・・・・・満弦ヶ崎付属カテリナ学園の制服姿である



「「わ~~~」」
「ほう・・・・・・・」
「・・・・・・」
「・・・達哉くん、感想は?」
「ええ!?」
感動の声を上げるのはレティシアと麻衣。そんな二人を横目に見つつ、感嘆する和真・・・
そんな中で固まっている達哉にさやかが苦笑して声を掛ける

「どうですか?」
「え、え・・・あ、あの・・・・・・よ、よく似合っていると思います・・・」
そんな達哉から出た答えは・・・何とも締まらない返答である
「うわ~とっても可愛いですよ!!」
大きな声で感動しているレティシア
「ありがとうございます。でも・・・・・このスカートは少し短くないのですか?」
「大丈夫ですよ。みんな同じくらいですから」
スカートの裾が気になるフィーナに麻衣が明るく答える

「フィーナ様。『郷に入りては郷に従え』という言葉はご存知ですか?」
「確か・・・地球の諺(ことわざ)ですね」
「ええ、新しいところではまず、みんなと合わせてみませんか?」
「そうですね・・・・・・サヤカの言うことは尤もです。私が気にしすぎているのかもしれません」
「まあ・・・・・・丈が短いのは否定はしませんが・・・よくお似合いなのは間違いありません。
暫くは騒がれるでしょうが・・・・・・外の学生への『当然の反応』だと思って、思うとおりに接してみて下さい」
「はい、ありがとうございます和真様」
さやかの説得に和真のフォロー

「いえ・・・・・・学園のOBとして、少し忠言をと思いました」
「それだけかしら?和真くん」
「な、何かな姉さん・・・」
「別に。和真くんも当時は『注目株』でしたからね」
「姉さん・・・・・・それは・・・」
「どういうことですか?」

「和真くんは・・・カテリナ学園の『エースオブエース』ですから♪」
「「「エースオブエース?」」」
事情を知らない3人が疑問符を浮かべる

「和お兄ちゃん、カテリナ在学中に吹奏楽部のパートリーダーで全国大会優勝したんです!」
「おまけに学園を次席で卒業したし・・・兄さん、普段は口数控えめですが、割と人当たり良くって人気者で・・・」
「そんな所がOGの皆さんには受けが良かったみたいなんです」
「そんな訳で卒業生の中では『吹奏楽部のエース』と『学園随一のエース』・・・合わせて『エースオブエース』です」
「・・・お恥ずかしい。もっとも俺は『孤狼』(ベーオウルフ)のほうが性に合っていますが」
「・・・よくは分かりませんが・・・和真さんってすごいのですね?」
「私は和真さまにはお似合いだと思いますが?」

「・・・和真様はそんなご自分がお嫌いなのですか?」
不意にフィーナがそう尋ねる
「・・・・・・そういう訳ではありませんが、目立つのは苦手なんです・・・昔から」
「そうですか・・・」
「さ、さあ・・・この話は終わりです!朝食が冷めてしまいますから!!」
「そうね。では、みんなでいただきましょう」

「「「「「「「いただきます」」」」」」」


AM8:00・・・カテリナ学園
「あ、達哉おはよう」
「おはよう菜月」
「聞いたよ~今日から月のお姫様がウチの学校に来るんだって?」
「ああ・・・15分前に教務室で先生と打ち合わせだって」
「そっか・・・・・・」

「ニュース!ニュース!!大ニュースだよ~~!!」
そんな大音声と共に教室に入ってきたショートカットの鉄砲玉・・・もとい、お祭大好きっ娘遠山翠である

「おはよう遠山」
「翠、おはよう~」
「あ、菜月に朝霧君!大ニュースだよ!?」
「それはさっきから聞こえてる」
「あ、そか。あのね・・・さっき教務室通ったんだけど・・・ウチのクラスに留学生が来るんだって!!」
「「・・・・・・」」
「あ、あれ?何その反応・・・」
「いや」
「だって・・・」
「「もう知ってるし」」
「・・・・・・な」
「なんでなのよ~~~~~!!!」
再び響く鍛えた怒声・・・・・・



「ま、まあそれは置いとくとして・・・・・・それにしても何処からの留学生なんだろうね?」
「・・・・・・遠山聞いてないのか?」
「あ、うん。単に留学生はA組だってことぐらいしか」
「ふーん」
「朝霧君は?」
「え!?い、いや・・・・・・俺もたまたまだ」
「そうなんだ?じゃあ、菜月は?」
「ええ!?わ、私も・・・・・・達哉と同じだよ」
「・・・・・・ホントに~怪しいな~~~」

「ほら~席に着け!」
チャイムが鳴っても未だに残る喧騒を静める初老の眼鏡の紳士。達哉たちのA組担任の宮下先生だ

「今日はホームルームを始める前に・・・・・・みんなに留学生を紹介する」
オオオオオオオオオオオ!!!
クラス全体のテンションが盛り上がる。
いつでも『転入生』というのは話題の中心だ。

「では・・・・・どうぞ」
「はい」

宮下先生の声がかかると、黒板側の扉が開き・・・
廊下の窓から少し洩れる光を纏い銀髪の少女が現れた。

うおおおおおおおおおお!!!!
男性陣の猛烈な声が重なって大音響になる

(うわ~~~~銀髪だよ!それに凄い美人さんだ~)
(あれが・・・・・・達哉の家に来たお姫様・・・)
(相変わらず・・・・・・怖いくらい制服が似合うな・・・って!怖いなんてお姫様に失礼だろ)

そんな喧騒を受けて宮下先生が黒板に書き付ける
『フィーナ・ファム・アーシュライト』と
(え?)

「えー今日から当クラスに加わる月王国から留学に来たフィーナ姫様だ」

「・・・・・・・・・」
シーン・・・・・・・・・・

(って!?先生!言っちゃって良いんですか!?)
あまりに普通の紹介をする宮下先生に心の中で叫ぶ達哉・・・・・・

「では、フィーナ姫」
「皆様、スフィア王国王女フィーナ・ファム・アーシュライトと申します。
今回、地球の文化を学ぶために参りました・・・・・・短い間ですが、
どうかよろしくお願いします」
見目麗しく礼をする。一つ一つの動作がどれも様になっており、美しい・・・

「今回の留学は本人たっての希望で特別扱いはしないで欲しいということだ。
ま、普通の転校生だと思って接してくれ・・・・・・・但し、外交問題に発展しないようにな」
(ソレ、洒落になってないですから!?・・・・・・って兄さんや姉さんと同じだよ・・・・・・)
「自分の周りは涼しい顔して『笑えない冗談』をケロッと言う人ばかりなのか」と、嘆く達哉だった・・・

AM9:00・朝霧家

「さて・・・それじゃあ出かけるか」
後片付けを終え、洗濯を済ませたリビングには和真・レティシア・ミアの3人が小休憩をしていた

「えーと出かけるとは?」
「昨日話した仕事先だよ」
「あ・・・はい!」
「和真さま、お出かけですか?」
「ああ、良かったらミアさんもどうかな?街を案内したいのだが」
「うーん・・・・・・まだ掃除が残っていますが」
「いや、今日は俺も手伝うから。それに・・・街の店を知っていたほうがお使いを頼めるしな」
「・・・・あ、はい!そうですね。では、少々お待ちください。支度してきます」
「うん、ゆっくりで構わない。レティシアはどうだ?」
「はい。私は大丈夫です」

「お待たせしました」
「・・・・・・って、その姿で行くのかい?」
「はい。これは姫さまにお仕えするための正装ですから」
「・・・・・・もしかすると、昨夜はその姿で?」
「はい?・・・確かに大使館から姫さまと二人で参りましたが?」
「いや・・・・・・それなら構わない」
ミアのメイド服そのままで街を歩く姿を想像して・・・止めた。
「変えてくれ」と言ってもおそらく頑として断るだろう。
王室に詰める者というのは『そういう人材』なのだ・・・・・・
多分俺が『変わった趣味の人間』だと思われるだけだ・・・
そう考えて思考を止める和真だった・・・



「あら~カズちゃん!」
「お久しぶりです。お元気そうですね?」
「元気よ~それより・・・・・・聞いたわよ♪カズちゃんが女の子と楽しくデートしているって・・・あら?」
懇意にしている八百屋のオバちゃんと再会の挨拶を交わしたが、そんな彼の後ろに付いている二人の少女を見て・・・

「ままままっまあ!?カズちゃん、デートかと思ったら両手に花?
まあ、暫く見ないうちに随分手が早くなったねえ」
「違います・・・・・・この子達は今度ウチに来ることになった・・・」
「はじめまして、ミア・クレメンティスと申します。朝霧様の御宅でお世話になっております」
「は、はじめまして。レティシア・アップルです!同じく和真さんのお家に居ます」
「あらら残念・・・・・・で?カズちゃん、どっちの子が好みのタイプ?」
「いや、ですから・・・」

「おお!?朝霧さんの所の和真坊か!大きくなったなあ!!」
隣の騒ぎを耳にして、来たのは魚屋のご主人『源蔵』さんである

「ゲンさん!?」
「いやいや!男の甲斐性だねぇ!海外回って女の子を二人も連れ込んで・・・・・・」
「だから・・・・・・・もういいです」
「「あ、あの~・・・・・・・・」」
もはや、言い訳はヤブヘビに等しい・・・諦観(ていかん)した朝霧和真2Ⅹ歳の初夏だった・・・

「やっと・・・・・開放された」
「あ、あの・・・ごめんなさい、和真さん・・・」
「申し訳ありません・・・」

気がつけば商店街のおっかさん・オヤジ組合に揉みくちゃにされ、
質問攻めの状態になってようやく開放されたのが小一時間後・・・
和真の両手には「再会祝い」と称して形が悪い野菜やら日持ちする干物、
焼きすぎたパンに埃被ったテーピング用のバンド、洗剤にタワシと・・・
次々袋に詰められ、大袋いっぱいに二つあった。
両脇には袋を一個ずつ持ったレティシアとミア・・・中身は推して知るべし
「気にしないで・・・・・・お祭好きなんだよ・・・ここの人たちは」
「で、でも、仲良くできそうですよね?」
「そ、そうですよねレティシアさま!」
「すまん・・・・・・さて、本来一番に行くべき場所がここだったんだけど・・・」
そう答えて指差した和真の先には・・・
「「トラットリア・・・サモン?」」
看板を読んだ二人が疑問符を浮かべる
「ああ・・・イタリア語で『小料理屋』という意味・・・早い話が食堂だな」
「へえ・・・・・・凄く綺麗なところですね?こんな日にテラスでお食事なんて素敵です」
「本当に・・・・・・あの、もしかしてこちらですか?」

得心えたのかレティシアが尋ねる
「そういう事・・・」

カランカラン♪
「ああ、すみませんがまだ開店じゃ・・・・・カズ?カズか!?」
「・・・お久しぶりです、おやっさん」
店内に入り、厨房に近づくと店の主鷹見沢左門が顔を出す。
そして、和真の姿を見て破願する

「おお!!本当に久しぶりだな・・・・・・さやちゃんからお前が帰って来たと聞いた時は
正直心配したが・・・元気そうで何よりだ」
「ご心配掛けました・・・・・・達哉が世話になっているそうですね?」
「ああ。もう今年で3年目になる。仕事も真面目で助かっているよ・・・
しかし、暫く見ない間にお前も随分逞しくなったな。『活躍』は耳にしているぞ」
「光栄です。おやっさんにそう言われると自信になりますよ。あ、そういえば・・・」
「うん?・・・・・・もしかして、その後ろの子たちがさやちゃんが言っていた・・・」
「はい。実は・・・」

仕込みを中断し、テーブルを囲んで左門にこれまでの経緯を簡単に伝える。
ただ、レティシアの事情は事情なだけに『仕事中に保護して保証人になった』とした
「そうか・・・・・・そりゃ災難だったな・・・」
「それで・・・勝手なお願いですが、彼女が然るべきところに戻るまでの間、こちらで仕事をさせてもらえませんか?」
「いや、お前やさやちゃんの紹介なら人柄は信用している。・・・・・・じゃあ、ランチとヘルプでディナータイムに
時々入ってもらえるか?」


「いいんですか!?」
「俺も人を見る目はそれなりにあるつもりだ。お前さんには・・・良いものがある、そんな予感がするよ」
「ありがとうございます!頑張ります!」
「それで・・・レティシアさんだったか?接客の経験はあるかい?」
「はい!りんご亭というお店で仕事をしていました。調理は・・・・・・まだ練習中でしたが」
「ほう・・・そりゃ期待したいな。正直菜月は相変わらずだからな」
「あれ?菜月ちゃん、未だに『カーボン』なんですか?」
「ああ・・・・・・頑張ってはいるが、どうにも要領が悪くてな・・・」
「春日さんの娘でも、『そういうところ』は遺伝せずですか?」
「全くだ・・・・・・タツにも好意はあるみたいだが・・・ふぅ」
「『あの達哉』は気づかず・・・ですね。何とももどかしい・・・ハァ」
娘と弟の不甲斐なさに溜息が出る二人

「じゃあ、まずは開店前に一応テストだな」
「あれ?仁さんは?」
「仁なら食材の受け取りに行っているところだ。済まんが、カズお客の役を演ってくれ」
「わかりました」

奥の席に和真が座り、傍にレティシアが立つ。左門は厨房で視察、ミアは席から離れて見守っている
「それじゃあ・・・始めるぞ」
「はい!」

「いらっしゃいませ!」
「ご注文は以上でよろしいでしょうか?」
「ありがとうございます。ごゆっくりどうぞ」
基本的な接客である(挨拶・オーダー・給仕・下げ・締め)はどれも自然で様になっている。
特にメインの食事に飲み物の勧めかたやメニューを見て咄嗟に対応できるのは素人離れしている。
『左門』の仕事を手伝った経験のある和真の目にも充分評価できる姿である・・・
(悪くないな・・・・・・むしろ、ウチの雰囲気にも合っている。これは本当に大したもんだな)
(意外だな・・・・・・上手く行きそうかな?)
左門と和真、共に高評価である

「じゃあ・・・・・込んでいる時、慌ててお客さんに粗相をしてしまった時は?」
「えと・・・そんなところにボサッとつっ立んてんじゃねえ!!

「「「・・・・・・・・・」」」
場が凍りつく・・・・・・

「あ、あれ?」
「・・・いや・・・・・・お前さんが勤めていた店の雰囲気が何となく解ったよ・・・」
(俺が最初に感じた「気品」は何だったんだ・・・・・・)
何とかフォローの台詞を述べる左門と初対面とのあまりの雰囲気の違いに言葉を失う和真だった・・・

「じゃあ、後はお願いします」
「おお。じゃあ、また後でな」
「それでは、失礼しました」
「では、ミアさん・・・・・・お姫様共々、今夜のディナーは楽しみにしていてください」
「はい!」
少し芝居がかった台詞で締める左門。一旦家に荷物を置いて帰る和真とミア。
左門に残って仕事をするレティシア

「じゃあ、レティシア。頑張って仕事してくれ」
「は、はい・・・・・」
「・・・さっきのことを気にするなら、次でやらかさなければ良い。それで良いだろ?」
「はい!」
「なに、接客は申し分ない。後は慣れだよ」
「じゃあ、ランチタイム終わるくらいには家に居るから・・・何かあったらおやっさんに相談してくれ」
「わかりました」

PM1:00・月人居住区
お昼ご飯をミアと二人で済ませた(もらった野菜と魚でみりん締めとコンソメスープにした)
和真は花束を携えて、月人居住区のとある一角に居た・・・

「・・・・・・此処に来るのも・・・久しぶりだな」
他の住居から一段高い位置にある礼拝堂はそれまでの居住区とは違った清涼な空気の流れを感じた。
黒のジャケットの裾を抑えて風を避ける・・・・・・

「おや?貴方は・・・・・・『アクナム殿』ですか?」
「・・・お久しぶりです・・・・・・モーリッツ様」
礼拝堂の中庭に入った和真を迎えたのは、初老の司祭『モーリッツ・ザベル・フランツ』である

「それは・・・なるほど。早いものですな・・・・・・もう11年ですかな?」
「そうですね・・・・・・モーリッツ様には感謝しております。私の代わりに・・・」
「それ以上は・・・・・・これが私の仕事ですからな。お気遣いなく」
礼をしようした和真を手で押さえ、モーリッツは首を振る

「ありがとうございます。それと・・・これを」
そう言うと和真はジャケットの内側から一通の分厚い封書を取り出し、モーリッツに手渡す
「これは・・・・・・失礼だが、額が多すぎませんか・・・」
「これまで・・・・・・満足に参ることもままならなかった・・・罰当たりかもしれませんが、それが・・・
俺なりの『贖罪』です」
「そのようなことを・・・・・・貴方は暫くはこちらに?」
「はい。『仕事』に区切りが付きましたので・・・・・・遅まきながら家族孝行をしております」
「そういえば・・・・・・フィーナ様が貴方の家にお越しになられたとか?」
「お耳が早いですね・・・・・・ええ、今頃カテリナ学園で勉学に励んでおられると思います」
「そうですか・・・・・・セフィリア様の御意志を受け継がれるフィーナ様には此処には是非お越しいただきたいものです」
「司祭様、お客様ですか?」
「ん?」
礼拝堂の方から声が聞こえてくる。見るとそこには栗色の長い髪をした神官服らしき衣装に身を包んだ少女が居た。

「おお・・・・・・紹介が遅れてしまいましたな・・・彼女はとある事情で私が預かっておりますが・・・
少々訳ありでして。・・・・・・他言無用に願います」
「解りました。お初にお目にかかります、司祭様。私はアク・・・いえ、朝霧和真といいます」
「あ・・・わ・・・私はシルフィ・クラウドです」



旋律その4『新たな出会い~世界との対面』fin


あとがき
新キャラ登場~

麻衣「朝霧麻衣です。今回はわたしが当番だけど・・・・・・出番少ないよ?」

ご、ごめん・・・・・・次回からレティと和真がらみで増える・・・・・・と思う

麻衣「思うだけなんだね・・・・・・」(切ない表情)

ぐ!?そ、その瞳は反則だあ・・・・・・・と、とにかく、もうシナリオは出来ているから後は動かしてみて、問題探しするから

麻衣「はーい・・・・そういえば和お兄ちゃんがモーリッツさんに『アクナム』って呼ばれたよね?」

それは今後のお楽しみで・・・・・・

麻衣「後は、最後のシルフィさんだね?」

うん。『一極集中』だとどうしても舞台がコンパクトになるきらいがあるから、
外の世界に眼を向けたいと思ってモーリッツさんが保護という形を採った

麻衣「ほんとはエ〇テルさん目当てなんでしょ?銀狼さん、KATIEさんの日記にも『エス〇ルさんイイヨ』って書いたし・・・・・・」

チチチチチチ違います!!!そりゃ確かに書いたけど。私は姫様親衛隊であることには変わりない!!

麻衣「・・・・・・全く素直に二人とも好きだって言えばいいのに」

ううう・・・・・・麻衣が虐めるorz

麻衣「銀狼さんが落ち込んでいるので、代わりにわたしが次回予告のナレーションします♪」
「朝霧家に現れたお姉ちゃんの親友、駐在武官のカレンさん。そんな彼女の傍にもう一人の女性(ひと)が・・・・・・
次回、『白銀の舞姫~金色の歌姫~千夜一夜』旋律その5『衝撃!?女剣士とお姫様?』に・・・
ドラ〇ブ・〇グニッション!!!」
「って!?何言わせるの~~~~」(汗)



某ふ〇なさんの『魔法少女リ〇カル麻衣』はGJ(God job)(^^;
2007.04.26(Thu)  明け瑠璃SSCOMMENT(5)TRACKBACK(0)TOP
コメント

さて、『バイト前に読めてよかった』と思いながら『これからバイトかよっ』とか思いつつも楽しく読ませていただきました~森林です(長いよ。

あいかわらす『サクッ』っと読めて進展率もあるので、疲れることなく読み進められますね~。
ウラヤマス( ・・)…ジー

>前回の感想にて
すんません、なにやら誤字ってたようですね…、変換ミスを取り逃がしてしまいました。

>そして今回の…(続き
『そんなところに…』って、本編でレティは使いましたっけ?(覚えがないです…
と、それはいいとして、
フィーがいる( ・・)…
次回はエルっぽいですがどうでしょうか?
…これは…面白いことになってきたようだ…( ☆ー☆)
とまぁヘンな言動も置いといて、
こっちに飛ばされてきたのはレティだけじゃなかったのですな~。全員出てくるのでしょうか?
…クリフは…でないのかもなー(苦笑。

それではこれより吉○家出撃です…
帰ったらウチの小説の続きも書かなくちゃ…。
銀狼さん、変なのでよかったら私のヤツも読んでやってください…(ここでいうな。

であ!
森林 軽風 2007.04.27(金) 21:09 URL [編集]


>森林 軽風さん
感想ありがとうございます!いつも書いていただき感謝します^^

>本編でレティは使いましたっけ?
PC版ではなく、DC・PS2版のディアナルートの「レティの接客指導」で披露してます。思わず使っちゃいました(笑)

>フィーがいる( ・・)…
>次回はエルっぽいですがどうでしょうか?
それは次回のお楽しみで(苦笑)
フィーに関しては今回はあくまで「顔出し」程度ですが、今後のあけるりヒロインとの絡みでは重要な役所にしようという予定はありますが・・・・・・さて?(汗)

>全員出てくるのでしょうか?
現在調整中です(汗)後のメンバーの立ち位置はある程度固まっているので、残りはタイミングとシナリオです^^;

>私のヤツも読んでやってください
お邪魔しました~♪感想もあちらで書きますね。

では!では!!
「次回も、面白さレッドゾーン!!」
・・・になったらイイナ(ヲィ)
銀狼 2007.04.29(日) 09:02 URL [編集]


私もコメント~~(笑)

いや~・・シナリオがよく合体しているなって感心しきりです。
フィーナ姫の制服の話題も嬉しいですね~、可愛らしい。。
もしかしてレティもカテリナに通うのでしょうか・・・?(^^ゞ

お買い物も楽しそうです、レティが自然に入ってますし・・
朝霧家に居ても違和感が無いですね、彼女だったら「こうしそう」とか
「ああ、そうだよねぇ~」って思わせてくれますし、、あわてている
レティはほんとに可愛らしいですし。。(笑)
おっと!忘れちゃいけない!「フィー」も来ましたねー。
人数が増えると大変だと思うんですが、頑張ってくださいです
私も、挿絵等々含めて・・頑張りますので!
今後ともよろしくお願いいたしますなのですよ~♪
KATIE 2007.05.01(火) 12:14 URL [編集]


KATIEさん、感想と掲載多謝であります!!

>レティもカテリナに通うのでしょうか
え~と、当初はフィーナ→学園パート・レティ→街パートと分割していたんですが・・・・・・『旋律その5』の「あの姿」を見てしまったら、我ながらこれはもしかしたらもしかするかも?な状況に・・・どーしよ(汗)

>挿絵等々含めて・・頑張りますので
頑張りすぎですよ!?(褒め言葉)
私の予想の斜め上空、成層圏を振り切って月まで到達しそうなくらいに(汗)

よくよく考えれば予告編の段階から気合入りまくってましたね・・・・・・相当なコラボレーションも受け入れられそうな・・・あ、流石に『ガ〇ダムX』は出しませんよ?世界観が「キャ〇ツ」になるから(汗)

こりゃ、今まで以上に気合が無いと本当にKATIEさんに申し訳ないです・・・頑張りますのでお願いします!!
銀狼 2007.05.02(水) 09:36 URL [編集]


銀狼さん、コメントレスありがとうです~^^

> え~と、当初はフィーナ→学園パート・レティ→街パートと分割していたんですが・・・・・・『旋律その5』の「あの姿」を見てしまったら、我ながらこれはもしかしたらもしかするかも?な状況に・・・どーしよ(汗)

あは・・あははは、、でもですねぇ~アレはやるべきですよね。
だって、あれだけお膳立てしていただいてるんですもの・・
私も頑張らないといけないですしね^^

> 頑張りすぎですよ!?(褒め言葉)
ありがとうございます!結構、時間がかかっちゃいましたが・・
何とかなったかなとー(苦笑)

> 私の予想の斜め上空、成層圏を振り切って月まで到達しそうなくらいに(汗)
うわ・・そ、そんなことないですよー。アレくらいは出来ないとですし・・
私のほんの少しの努力で、喜ばれるのでしたらこんなに嬉しいことはないっす^^;
いや~裏を話せばですが、あのところは都合3枚ですね・・
トラットリア背景+レティの顔部分+フィーナの体部分で出来ております。
「プリホリ」と「明け瑠璃」を立ち上げて、スキップで送りながらでした。
トラットリア背景のみがなかなか探せなくて~(苦笑)
と同時に、カレンさんの片側にはフィーナ姫様がいらっしゃったのですが
同じくリビングの背景のみの半分を利用して~、上にエル重ねてって感じ?
ですね(笑)

> あ、流石に『ガ〇ダムX』は出しませんよ?世界観が「キャ〇ツ」になるから(汗)
あははは、、これは私だけにしておいてくださいませ。。
って、私も頑張って書かないとなぁ~テキスト量少ないのに(^^ゞ

> こりゃ、今まで以上に気合が無いと本当にKATIEさんに申し訳ないです・・・頑張りますのでお願いします!!
いえいえ・・そんなそんな、申し訳ないだなんて、、
一人一人が良い仕事をして相乗効果で良くなると思うので、
お気になさらずなのですよ~♪
銀狼さんの分+私の分で「白舞金歌」なのですよ~♪
KATIE 2007.05.02(水) 14:46 URL [編集]



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